9. 景品表示法と、クーポン券が出ない理由
2つの上限・今月出せる金額・出ない理由の一覧・取消と返品のとき
ここに書いてあるのは消費者庁の公表資料に基づく一般的な説明で、法的な助言ではありません。
9-1. くじにかかる2つの上限
くじの当たりは、割引クーポン券でも「景品」の扱いになります。一般懸賞にあたります。
上限は2つです。
| 上限 | 内容 | アプリがすること |
|---|---|---|
| 1回の当たりの最高額 | 会計が5,000円未満なら会計額の20倍まで。5,000円以上なら10万円まで。 | 最低会計額から計算して、出せない額の当たりは保存できません。 |
| 当たりの総額 | 売上の2%まで | 設定の時点で想定客単価から確かめ、発行中は、今月のくじの対象になった会計の売上の2%を超える当たりを出しません(→ 9-3. 今月出せるクーポン券の金額)。 |
例:2,000円の当たりを出すには、最低会計額を100円以上にする必要があります。100円×20倍=2,000円です。
最低会計額を0円にすると、出せる当たりの上限も0円×20倍で0円になるので、当たりは1つも保存できません。
かならず発行するときの上限
「かならず発行する」は値引きの扱いなので、この2つはかかりません。
ただし、1,000円の会計に900円引きなどの、会計の額に比べて大きすぎる割引は値引きと認められず、景品の扱いになります。
そのため、クーポン券の額は景品を全員に配るときの上限に合わせています。
この範囲なら、値引きと認められなかったときも上限に収まります。
| クーポン券を出す最低会計額 | 出せるクーポン券 |
|---|---|
| 1,000円未満(0円を含む) | 200円まで |
| 1,000円以上 | 最低会計額の2割まで(3,000円なら600円) |
超える額は保存できません。
500円のクーポン券を出したいなら、最低会計額を2,500円以上にします。
9-2. 1回の会計で出るのは最大1枚
当たりを3種類設定しても、1回の会計では1回だけ抽選して、当たりの1つかはずれを選びます。
100円97%/500円2.5%/2,000円0.5%(合計100%)
0% ------------------------------- 97% -- 99.5% - 100%
100円 500円 2,000円
合計が100%に満たない場合、残りがはずれです。
9-3. 今月出せるクーポン券の金額
出せる金額は、その店舗で今月くじの対象になった会計の売上×2%です。
1日〜末日の月ごと・店舗ごとに締めます。
- くじを止めている間の会計・最低会計額に届かない会計・対象時間帯の外の会計は、売上に入りません。
くじの対象にならなかった会計だからです。景品表示法の「懸賞に係る売上予定総額」に入らない会計です。 - かならず発行にしていた間の会計も入りません。
月の途中でくじに切り替えると、出せる金額はそこから積み上がります。 - 会計のたびに増えます。
売上が増えるためです。 - 当たりを出した時点で使います。クーポン券が使われなくても、印刷に失敗しても、あとで会計が取り消されても戻りません。
- 取消・返品した会計の売上は引きます。
入金・出金は売上に入れません(→ 9-5. 入金・出金・取消・返品・取置き・修正のとき)。 - [クーポン状況]の「今月出せるクーポン券の金額」に出る今月のゲージは、使用が80%に達すると黄色、100%で赤になり、どちらも画面に注意が出ます。
85%を超えると黄色になる、設定画面の設定のゲージとは別のものです(→ 4-1. クイック設定)。
出せる金額が足りなくなったとき
出せる金額が足りなくなると、金額の大きい当たりから出なくなります。
当たった額が残りを超えたときだけ、その会計ではクーポン券が出ません。
お客様用の画面には「はずれ」と出ます。
引き直しはしません。
安い当たりに振り替えると、設定した当選率と変わってしまうためです。
| 残り | 起きること(100円97%/500円2.5%/2,000円0.5%の例) |
|---|---|
| 余裕あり | 設定どおりに出る。 |
| 1,500円 | 2,000円の当たりが出なくなる。 |
| 400円 | 500円の当たりも出なくなる。 |
| 90円 | どの当たりも出ない。 |
月の初めと、想定客単価のズレ
月の初めは、出せる金額が0円から始まります。
その月の売上が積み上がるまでは、大きい当たりは出ません。
例:2,000円の当たりなら、その月の対象の売上が少なくとも10万円に届くまで出ません。
想定客単価が合っていても、月の初めには出ない会計があります。
一番影響が大きいのは想定客単価のズレです。
上の例を想定客単価8,000円で設定して実際の客単価が4,000円だと、月の初めから5回に1回くらいは当たりが出ません。
うまく回すコツ
- 想定客単価は実際より低めに入れる。
- 1会計あたり平均して配る額を、あてられる金額の80%くらいまでに抑える。
[クーポン状況]の今月のゲージが、黄色になる80%の手前で収まるようにするためです。
上の例を想定客単価8,000円で設定すると、あてられる金額は8,000円×2%で160円、平均して配る額は100円×97%+500円×2.5%+2,000円×0.5%=119.5円で、約75%です。 - 店頭で「必ず当たる」と書かない。
当選率の合計が100%でも、出せる金額が尽きれば出ない会計があります。
毎回必ず出したいなら「かならず発行する」を選びます。
9-4. クーポン券が出ない理由の一覧
| 理由 | いつ | 店主から見えるか |
|---|---|---|
| はずれ | 抽選ではずれた。 | 会計ごとの結果の「はずれ」(→ 8-3. 会計ごとの結果(出なかった理由の件数)) |
| 出せる金額の不足 | 当たった額が、今月出せる金額の残りを超えた。 | [クーポン状況]の今月のゲージで予兆が、会計ごとの結果の「当たったが、今月出せる金額を使い切っていた」で件数が見えます(→ 8-3. 会計ごとの結果(出なかった理由の件数))。 |
| 最高額を超える | 当たった額が、その会計額の20倍を超えた。設定を保存できていれば通常は起きません。 | 会計ごとの結果の「当たったが、会計の額に対して券が高すぎた(景品表示法の上限)」 |
| 最低会計額に届かない | 会計額が最低会計額未満。 | 会計ごとの結果の「会計の額が最低会計額に届かなかった」 |
| 時間帯の外 | 対象時間帯の外の会計 | 会計ごとの結果の「クーポン券を出す時間帯の外だった」 |
| 止めている | [この店舗でクーポン券を出す]が外れている。 | 店舗が2つ以上なら、店舗の一覧に「くじを止めています(クーポン券は出ません)」と出ます。会計ごとの結果では「くじを止めていた」。 |
| 知らせが遅れた | スマレジからの会計の知らせが届かず翌朝の集計で数えた、または会計から24時間を超えて届いた。売上には入ります。 | 会計ごとの結果の「スマレジからの知らせが遅れ、お客様が帰ったあとに数えた」 |
| 対象ではない取引 | 入金・出金・預かり金・0円の取引(→ 9-5. 入金・出金・取消・返品・取置き・修正のとき) | 会計ごとの結果の「くじの対象ではない会計(返品・取消・入出金・0円)」 |
| 返品 | 返品販売・明細単位の返品などで、会計の合計がマイナス(→ 9-5. 入金・出金・取消・返品・取置き・修正のとき)。 | 同上 |
| 取り消し済み | 会計が届いた時点で、もう取り消されていた。 | 同上 |
| 設定を保存していない | その店舗の設定が一度も保存されていない。 | 店舗が2つ以上なら、店舗の一覧に「設定していません(クーポン券は出ません)」と出ます。 |
紙が出なくても当たりになるとき
[店舗同期]していないか、レジの端末がないかで、印刷先のレジがないときは、当たりは決まり、今月出せる金額も使います。
クーポン券は一覧(→ 8-1. 出したクーポン券の一覧(店主だけ))に未使用で載りますが、紙は出ません。
会計ごとの結果では「クーポン券が出た」に数えます。
お客様用の画面での見え方
お客様用の画面には、理由は出ません。
抽選して出せなかったときも「はずれ」と出ます。出せる金額の不足のときと、最高額を超えるときです。
最低会計額に届かない・時間帯の外・止めている・入金・出金・返品などの、抽選しない会計では、画面は動きません(→ 7-1. お客様用の画面)。
印刷先のレジがなくて紙が出なかったときは、画面には当たりが出ます。
9-5. 入金・出金・取消・返品・取置き・修正のとき
抽選するのはふつうの会計だけです。
それ以外の操作では、クーポン券と今月出せる金額(→ 9-3. 今月出せるクーポン券の金額)が次のように動きます。
| レジでの操作 | クーポン券 | くじの対象になった会計の売上(出せる金額の元) |
|---|---|---|
| 入金・出金(預かり金も) | 出ません。 | 入りません。 |
| 取引履歴の[キャンセル] →「取消」 | その会計で出た券は取引取消になり、消込で使えなくなります。レジのボタンでの値引きは止まりません。 | その会計の分を引きます。 |
| 取引履歴の[キャンセル] →「返品取消」 | 元の会計で出た券は取引取消になり、消込で使えなくなります。レジのボタンでの値引きは止まりません。 | 元の会計の分を引きます。 |
| 返品販売・明細単位の返品 | 出ません。元の会計で出た券はそのまま使えます。 | 返品した月の売上から返品の額を引きます。元の会計がくじの対象でなかったときも引きます。 |
| 取置き | 取置きを登録したときは何も起きません。受け取りの会計のときに1回だけ抽選します。かならず発行では、1回だけ発行します。 | 受け取りの会計のときに1回だけ入ります。 |
| 取引の修正(会計のあとに、取引履歴の[編集]で内容を直す) | 抽選し直しません。直した額が最低会計額を下回っても、出た券はそのまま使えます。 | 変わりません。最初の会計の額のままです。 |
取消・返品・修正の決まり
- 取り消しても、出したクーポン券の額は、今月出せる金額の残りに戻りません。
券はもうお客様の手元にあるためです。
売上が減るぶん、今月出せる金額の残りは減ります。 - 取消・返品取消で引くのは、元の会計があった月の売上です。月をまたいで取り消しても、その月から引きます。
- 返品販売・明細単位の返品は、元の会計とつながりません。どの会計の返品かがわからないので、元の会計で出た券は使えるままになります。
クーポン券が出た会計を取り消すときは、取引履歴から[キャンセル]で「取消」か「返品取消」を選んでください。 - 取置きの抽選は、前受金を含めた会計の総額で行います。最低会計額もこの総額で比べます。
- 券を出すべきでなかった会計に直すときは、修正ではなく「取消」してから打ち直してください。
修正では券は使えるままです。 - 取引取消の券は、消込では「元の会計が取り消されています」と出て使えません。
翌朝には一覧の状態が「無効」になります。
翌朝までに有効期限が過ぎた券は「期限切れ」になります(→ 8-1. 出したクーポン券の一覧(店主だけ))。 - もう消込で使われた券は、使用済みのまま残ります。
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